【重要なお知らせ】非上場株式の評価方法が抜本的見直しへ~事業承継をお考えの経営者様へ~
皆さま、こんにちは。
塙公認会計士事務所の代表、塙 健一郎です。
本日は2026年4月25日。
新緑がまぶしく、ゴールデンウィークも目前に迫ってまいりましたね。
新入社員の皆さんも少しずつ職場に慣れてきた頃でしょうか。
さて、企業が次の世代へとバトンを渡す「事業承継」は、単なる数字や株式の引き継ぎにとどまらず、創業者様の「想い」や「組織のDNA」を継承する非常に心理的なプロセスでもあります。
しかし、その土台となるのが「自社の株式がいま、いくらの価値があるのか」という客観的な現状把握です。
今回は、そんな事業承継の根幹に関わる「非上場株式の評価見直し」について、国税庁から発表されたばかりの非常に重要な最新動向をお伝えします。
非上場株式の評価方法が抜本的見直しへ~
※情報は2026年4月24日時点のものです。必ず国税庁等の公式サイトをご確認ください。
現在、国税庁では「取引相場のない株式(非上場株式)の評価方式」の抜本的な見直しに向けた検討が始まっています 。
昭和39年の財産評価基本通達制定以来となる大きな変更に発展する可能性があり、多くの非上場会社に影響が見込まれています 。
■ 見直しの背景と今後のスケジュール
2026年4月20日、国税庁は外部の有識者を集めた初会合を開催しました 。
この背景には、令和6年の会計検査院からの指摘があります 。
現在の評価方式では、会社の規模が大きいほど株価が低く算出されやすい傾向や、類似業種比準価額が純資産価額に比べて相当程度低くなるという課題が指摘されていました 。
また、こうした評価方式の違いを利用して、恣意的に会社規模を変えたり、種類株式(無議決権株式など)を用いたりすることで、不当に株価を圧縮する租税回避スキームへの対応も急務となっています 。
今後のスケジュールとしては、議論が順調に進めば今秋頃までに見直し案がまとまり、早ければ令和10年(2028年)1月から新たな評価方式が適用される見通しです 。
■ 見直しの4つの基本観点
国税庁は、以下の4つの観点から評価方法を見直す方向性を示しています 。
- 「評価額の崖」の解消:
異なる規模区分の会社間で生じる、株価の不公平性を解消します 。 - 「恣意性・操作性」の排除:
配当や会社規模の操作、グループ間での資産移転などによる意図的な株価圧縮スキームを排除します 。 - 「今日的観点」からの見直し:
制定当時からの金利変動などを踏まえ、適正な還元率へ見直します 。 - 「第三者への事業承継等」の動向を踏まえた評価:
近年のM&A増加に伴う企業価値評価の手法も参考にしつつ検討されます 。
■ 誰が影響を受けるか
- 対象となる方:非上場会社の経営者様
- 特に注意が必要な方:今後数年以内にご親族への事業承継や、第三者へのM&Aを検討されている経営者様
■ 今、何をすべきか
- 最新情報のキャッチアップ:
まずは令和10年(2028年)からのルール変更の可能性があることを認識しましょう 。 - 現行の承継計画の再確認:
現在想定している自社株の評価額が、新ルールのもとでは大きく上昇(または変動)する可能性があります。
早めに専門家を交えてシミュレーションを見直す準備を始めましょう。 - 無理な株価対策の見直し:
純資産の意図的な圧縮など、極端なスキームは今後さらに厳しく制限される方向です 。
本業の成長を見据えた王道の承継計画へシフトしましょう。
【編集後記】
ルールが大きく変わるかもしれないというニュースは、経営者の皆様にとって不安の種になりやすいものです。
しかし、ルールの変更は「自社の本当の価値(企業価値)を正しく見つめ直し、筋肉質な組織へと生まれ変わる」ための絶好のチャンスでもあります。
小手先の株価対策ではなく、事業の将来性や従業員の皆様のポテンシャルをどう引き出し、次世代に繋いでいくか。
その本質的なテーマに、私たちも伴走しながら一緒に向き合っていきたいと考えております。
「うちの会社の承継計画、このままで大丈夫かな?」と少しでも気になられたら、どうぞいつでもお気軽にご相談ください。
温かいコーヒーをご用意して、お待ちしております。

